転籍をどう防ぐ?育成就労制度へ向けた外国人スタッフとの関わり方
外国人技能実習制度と特定技能制度の見直しについて、政府は2024年3月15日に技能実習に代わる新制度「育成就労」を新設する改正案を閣議決定しました。
育成就労制度の大きな特徴として、転籍が一定の要件の下で認められる点が挙げられます。
3年は転職不可だったものが、1~2年で転籍(転職)可となり、地方の受け入れ先ではせっかく一緒に働いてきた外国人材が都市部の企業に転籍してしまうのではないか、好条件の企業に流出してしまうのではないかと不安視する声が上がっています。
もちろんそれだけではなく、男女不平等や外国人差別、日本の独特なコミュニケーションの難しさに戸惑い、日本を離れる外国人も少なくありません。
長く同じ場所で働いてもらうために必要なことは何でしょうか。
まずは職場環境から整えてみませんか?
すぐに実践できる外国人スタッフとの円滑なコミュニケーション方法をご紹介します。
1)オープンで明確なコミュニケーションを心がける
専門用語や難解な言葉は避け、シンプルでわかりやすい言葉を使いましょう。
要点を絞り、話のポイントを明確することも大切です。
2)アクティブリスニングの実践
アクティブリスニングとは、相手の話を聴きながら深く共感を示したり、話し手の発言を要約できたりするレベルで理解できる聴き方です。
相手の目を見て話をよく聞く事で、外国人スタッフは安心して話すことが出来ます。
日本人が苦手としているアイコンタクトを積極的に取り入れることで、より良い信頼関係が築けるかもしれませんね。
3)非言語コミュニケーションの活用
あくまでも日本語勉強中ということを念頭に、ジェスチャーや表情を上手く使い、意思を伝えましょう。
言葉だけでは伝わりにくい時も伝わりやすくなりますよ。
図や絵、スライドなどを用いて視覚的に情報を伝えることも効果的です。
4)文化的背景を理解する
宗教や文化的背景、国の習慣を理解し、尊重しましょう。
宗教的に食べることがNGな食材があったり、決まった時間にお祈りをする必要がある国もあります。日本では馴染のないことも多いですが、寄り添い、外国人スタッフのための環境づくりに努めましょう。
5)定期的なコミュニケーションの機会を設ける
定期的に合同ミーティングや個別面談を開催し、情報共有と意見交換の場を設けましょう。
個々のスタッフの意見や悩みを聞き相互理解をしていくことが大切です。
自分たちのことを理解してもらおうとするだけでなく、外国人スタッフを理解しようと歩み寄ることが、外国人スタッフを長期的な戦力として活用することにつながります。
2027年から開始予定の育成就労、職場環境を整え外国人スタッフを迎えましょう。
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